高2の秋から受験勉強を始めると大体の大学に行ける理由 #24

代表浅見がstand.fmで音声配信を行っています

このチャンネルでは
パラリアを経営しながら、大学院で自習の研究も行っている代表の浅見が

大学受験を控えた高校生・浪人生と
そのお母様お父様に向けて

受験に関する情報をお伝えしていきます

いつから本腰を入れて大学受験の勉強を始めるのかというテーマですが

高1から受験に向けて勉強する
というのは理論上の話で

実際に高1から受験に向けて本気出せる高校生は滅多にいないです


今回は単純に
高3の2月が近づけば近づくだけ
本気を出しやすくなると考えますと

無理のないギリギリの範囲から受験勉強をスタートさせるのが
最も気合いに左右されないタイミングかと思います

それが高2の秋ということなのですが
なぜこうなるのか、学習過程を一つずつお伝えします

参考書1冊をこなすのに約2ヶ月かかる

もちろん、受験勉強を始める時の学力と
第一志望の大学の偏差値の比較によって
つまり現在の学力と、どれくらい偏差値を上げたいかによって
教材からなにから全部変わりますが

うちは自習サポートなので
市販の教材を使うことを前提としますと

まず、参考書や問題集を1冊
何度も復習したりしながらしっかり知識として身につけるには
約2ヶ月くらいと考えます


1ヶ月程度で大雑把に最初から最後まで目を通し
初見の問題を解きながら
忘れている部分を復習したりして
穴を埋めていくのにもう1ヶ月

という計算です

もちろんここで
自分の学力に対して難しすぎる教材を選んでしまったりすると
さらに時間がかかるだけではなく
そもそも途中で挫折してしまうリスクも上がります

ちなみに
分厚い参考書や問題集を選んでしまった場合は
根本的に計画が変わります

分厚い教材にしてしまうと
その分収録されている難易度の幅も広いので
半年である程度こなせればまあ良い方かな
という感覚になってきます

2ヶ月で1冊終わるとして
まずは基礎固め
学校の教科書と同じレベルの教材をやるのに2ヶ月程度かかります

実際にはこの最初の2ヶ月が精神的に一番きつく
内容も簡単ゆえにつまらないので
ここを特に問題なく耐えきれるかどうかがとても重要です


2ヶ月で基礎を終わらせて
次の2ヶ月で少しレベルを上げた教材に取り組みます

なお
この2冊目の参考書がある程度こなせるようにならないと
模試では全く点数が取れません


なので
基礎固め中に受けた模試では点数が取れないことがわかっているので
点数が低くても落ち込まないでくださいね

2冊目が終わると
ようやく模試の難しさがわかってくるといったレベルになってきます

基礎がなぜ基礎であるかを理解する

この調子でいくと
次の2ヶ月で次の参考書にいきたいところなのですが

1冊目の一番基礎のレベルと
2冊目にやったその一つ上のレベルとの
繋がりを理解する時間が必要になってきます


これだけで次の2ヶ月かかってしまいます

この繋がりとは何かというと
基礎がなぜ基礎なのかを理解することを指します


勉強始めたての1冊目にやる一番基礎の参考書は
とりあえず書いてあることを読んで理解して
出された確認問題を解いて先に進みますが

2冊目の
少しレベルが上がった問題を解くことによって

1冊目にやった内容をなぜ最初にやらされたかがわかってきます
2冊目を頑張れば頑張るだけ、1冊目の復習に力が入るわけです


こうしてようやく
何を積み上げてきたのかが少しわかるようになり

模試の問題を見た時に
その問題が基礎レベルの問題なのか
少しレベルが高い問題なのか
ちょっとわかるようになります

これで半年経ってしまいましたが

この半年を高3になってから始めてしまうと
夏休み終了時点でようやく2冊の繋がりがわかったところなので

さらに上のレベルの参考書に取り組んだり
過去問演習に取り組んだりする時間が少なくなってしまいます

3冊目でようやく模試が楽しくなってくる

では
7ヶ月目から何をするかというと
ようやく模試で一番良く出る標準レベルの参考書に入ることができます

偏差値でいうと55~60程度
関東の大学でいうと日東駒専からGMARCHまでのレベルです

このレベルの参考書を2ヶ月で終わらせると
やっと模試が楽しくなってきます

ちなみに
1冊目と2冊目の繋がりを理解しておくことで
基礎のありがたみがわかっていると

3冊目を勉強する際に常に基礎の確認をしながら進めることができるので
3冊目と2冊目の繋ぎこみをする必要はありません

逆に1冊目と2冊目の繋がりがわからないまま3冊目に取り組むと
途中で伸び悩むことが多く

1冊目の基礎からすべて復習しなおして
繋がりを理解しなければいけなくなります

理論上戦える過去問がどれくらい解けるか

3冊目が終わったら
GMARCHレベルまではすでに対応できるので
過去問に入ってしまう場合が多いです

もし早稲田慶應レベルが第一志望の場合
さらにもう一つ上のレベルの教材を2ヶ月でこなすことになります

ようやく過去問に入れるのですが
ここからがやってみないとわからない
不確定要素が多いところです


3冊目までの教材の選び方次第にはなりますが

適切な選び方で順当にレベルを上げられていれば
理論上過去問はしっかり戦えるレベルにあるはずです

一方で
いざ過去問をやってみると全然解けない
というネガティブサプライズが起こる可能性があります


全科目そういったネガティブサプライズがないことが理想ですが

たいていは最低1科目は
取り組んでいる教材のレベルの割に得点ができないという状況に陥ります

このタイミング
過去問と最後にやった参考書の差を埋めるのがとても難しいです

ここまで来ると
あとはやること自体はシンプルです

過去問をやって
失点した問題を分析して
これまでやってきた参考書で復習して
解き方の研究をします


この時に点数が伸びない原因はとてもたくさんあるので
ここだけでまた話が長くなってしまうので今回は割愛しますが

余裕を持って3ヶ月前後見ておくと
再現性高く失点原因をしっかり克服できるかなというところです

もちろん
参考書と過去問のギャップが全くない人もいます

そういった方は
過去問をある程度やった段階で
すでに手応えがハッキリするので
そのまま入試本番でも問題ありません

たいていの場合
少なくとも1科目は何かしら問題があります
長い人だと5ヶ月かかったりすることもあります

そのため、この最後のフェーズ

理論上第一志望の過去問が解けるところまできているが
でも過去問が解けない


という
やってみないとわからない不確定要素を考慮すると

高3の8月までに
過去問をある程度解き終わっている状態が理想です

そうすれば
9月から失点原因の対策をやって
遅くとも5ヶ月後が高3の1月なので
入試本番に十分間に合います

逆に
この失点原因の対策を想定しなければ
高3の4月から始めても理論上は間に合います
どこかで「やったのにできない」ということが起こらなければの話です

ちなみに
公立の高校は後者の方針で
スケジュールで計画が組まれているので
途中でつまずくと
入試に間に合わない計画になっています

長々とお話してしまったのでまとめますと
参考書はやり切るのに2ヶ月程度を想定し
教科書レベルの基礎
基礎から一つ上の2冊をこなして4ヶ月
2冊の繋がりを理解するのに2ヶ月
入試標準レベル(偏差値55~60)
過去問の2冊をこなして4ヶ月

参考書と過去問の得点率のギャップを埋めるのに最大5ヶ月
間をとって2.5ヶ月
ここまでで1年かかる見込みで

さらに、これらを全部こなした状態で高3の9月を迎えることで
「勉強したのに点数が伸びない」という
ネガティブサプライズに対応する時間が十分に取れて
最大で5ヶ月程度余裕を見ておけば安心

と考えますと
高2の9月から受験をスタートすれば
かなり高い確率で志望大学のレベルに到達することができます

さらにポイントを絞りますと
分厚いものでなければ
参考書は1冊定着させるのに結局2ヶ月程度かかることと

教材をやったらやっただけすぐに結果に出るわけではないので
そうなってしまった時にリカバリーする時間を
あらかじめ想定しておくこと


この2点が特に重要かなと思います

本日は超基本系についてお話しましたので
「うちの子の場合はどうですか?」などございましたら

コメントやレター等で教えていただければ
わかる範囲で私の肌感覚をお伝えさせていただきますね

====まとめ====

分厚いものでなければ
参考書は1冊定着させるのに
結局2ヶ月程度かかることと

教材をやったらやっただけ
すぐに結果に出るわけではないので
そうなってしまった時にリカバリーする時間を
あらかじめ想定しておくこと

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